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誰かのための日記-018-この夜
◆昨日のことである。なんだか突然、パスタが食べたくなって朝昼晩と3食連続でおんなじパスタをつくって食べた。つい先日、絵描きであるTN女史に「パスタは怖い」と肥満へのおそれを語ってきたところなのに。今日気がついてみたら、こころなしかお尻が大きくなっているように思え、となりで寝ていた犬2匹に「押して押してここ!」と尻マッサージを要求し、首をかしげきょとんとしている犬2匹を尻目に、サイドテーブルの紅茶を飲んだ。パスタは、いやさ、食べ物はカロリーである。

◆と、この夜、カロリーに思いを馳せながら風呂に入った。みかんをいっことスライスチーズいちまいを入浴しながら、つまみつつ、考えた。すると、梅田や東京の都市を埋め尽くすひとびとの絵が浮かび「あのひとびと全員のカロリーをまかなってるんだなあ、この社会システムは」と思った。われは胃袋なり!ですな。無論、自給自足でなく、お金の価値交換で生きているのだから、その時点ですでにシステムである。その国の食料の量が人口の数に対して担保しないと飢餓が起こる。でも日本の食料自給率(カロリーベース)は50%もないらしい。足りない分は食料を輸入してまかなっている。

◆と、この夜、風呂に手をふやかしながら食料自給率のことをつらつら考えていると、とても似ているたとえを発見した。それは『金本位制』である。

◆『金本位制』を本格的に説明すると長いので、簡単に考える。いわゆる固定相場制の一種である。そして自国通貨と金(ゴールドです)平価の交換比率で、各国の通貨当局は金の価値の総量と合致した兌換紙幣を発行する。それをでっかく考えると『世界経済の規模(パイ)は世界に存在している金の総量に比例する』のである。平常時にはインフレ・デフレに対する引き締めなども容易で優秀な政策レジームと思われる。だってね、金平価1億円持ってたら1億円なんですよ。しかもほとんどが政府に握られてるから、投機的な上がりも下がりもほとんどない。国から金が流出入するときは国家同士の決済である。それを金自体で行う。たとえばその決済が収入だとすると、その金平価に基づいた額の兌換紙幣を国内に発行でき、その国のマネーサプライは潤い、銀行は民間にお金を貸しやすくなる、というわけだ。基準がはっきりしていて、いまみたいな為替の乱高下はない。ところがその後、ニクソンによってブレトン・ウッズ体制は終焉(国際通貨政策は金本位制・固定相場制より変動相場制へ移行)を迎える。これ以上は難しい話になるので止すが、さあ、その後の世界経済はどうなったのか?

◆で、この夜、『湯に溶けそうなわたしはなにを思ったか』というと、上記の『金本位制』の金を食料に代えると『食料本位制』だなと思った。かなりいいたとえだと予感し水をがぶ飲みした。『食料本位制』は世界人口と比例する。いわば食料トータルのカロリーベースが人口の総量と比例するシステムといえる、はず。金が欧米に偏在したように、食料もまた先進諸国に偏在している。…確定的なことは書きませんが『食料本位制』という言葉は結構いろんなところにイメージを飛ばしてくれるよ。たとえば世界中の食料の量に比べ人口だけがどんどん増えていき、その果てに生物学者篠崎健太郎は…、などという黙示録的社会派科学ミステリーとか。

◆金という通貨価値に対する総量への裏づけがなくなって、世界経済はどうなったのか?ある本に書いてあった言葉が思い出され、湯冷めしそうである。『変動相場制になってね、紙幣は際限なく発行されるようになった。世界経済のパイはね、人間の欲望の分だけ大きくなったよ」と。

◆で、これは相変わらずPCから書いてます。くだんの『i』のつく携帯が届いたという連絡はいまだなし。

さびしがり ゆきにころんで まわりみる


まだかなー。
| 誰かのための日記 | 04:13 | comments(7) | trackbacks(0) |
Comments
「i」は私もこのたび持つことになりまして・・。楽しみです。nokiaとかもそうですが、容姿がかっこいいモバイルは何かと使いにくさがありますが、それも愛嬌かなーと・・。でも、使用者に聞くと絵文字も使えるようになったり、初期のころから比べるとかなり使いやすくなってるみたいですよ。仕事で出張が多くなりそうなので何かと重宝しそうです♪
| どっぺるげんがー | 2008/12/04 11:59 AM |
パスタって、ときどきすごい安いのあるんよね。
インドネシア産とか、裏にあやしい日本語が書いてあって、500グラム100円くらいで。
やっぱり輸入物の100円ぐらいのトマト缶と、玉ねぎ半個、鷹の爪、にんにく、ワインの飲み残しがあれば、3食300円かかんない。安っ!
でも、フードマイレージ的にも、安全面でもどうか、と思う。でも安さに負けて買ってしまう。
難しいことはわかりませんが、貨幣経済は、エントロピー増加の物理法則を無視しているからこういう矛盾が生じるそうで、ミヒャエルエンデは、エコノミーの破局か、エコロジーの破局か二者択一しかないと言ってます。
| TN | 2008/12/04 6:53 PM |
>どっぺるけんがーさま

あらまあ、奇遇ですね^^
とうとうくだんの電話が届きました。携帯メール、すごいですねー、楽しんでます。
携帯があっても出張先での暴動などには気をつけてくださいな。きっと携帯ごときでは助かりません。

>TNさま

そうそうパスタは安い、上手い、ハイカロリー!完璧です!

 「エントロピー増加の物理法則を無視」<そう!そこなんですよね。遠大な意味で考えると、現代の市場経済は人間の表出的精神性を過剰(自己)評価していて、まるで犯罪者が裁判官を兼務しているように「無罪!」を主張し続けているようです。ブラックマンデーから進化したのはより犯罪性をカムフラージュする技術なのかも。だから人間は面白いのかもしれませんね、がっかりするくらいに。

 ミヒャエルエンデは上手いこといいますね。納得!
| 近藤和見 | 2008/12/06 12:03 AM |
わたしはお風呂でほかほかしながらアイスを食べるのが好きです。
(でもぬくもった後、お湯からでて冷蔵庫までアイスを取りにいく時が興ざめです)
あとは 毛布にくるまって、つーんと寒い早朝にあったかミルクをお外で飲むのも好きです。
パスタも大好きです。
| みるくん | 2008/12/06 12:16 AM |
>みるくんさま

風呂喰いはある種の母胎回帰とぼくは思っています。じつの母に対するマザコン的なものが極端に薄いため気付かなかったのですが、はっと脳天を菜ばしで叩かれたような小さな衝撃が走ったのであります。お湯は身体をすこし持ち上げながら、ぬくもりをくれます。水分は水道から(我が家は井戸水!)手酌で受け取り、お好みの食べ物を時折つまみながら、読んでか読まんでか将棋の雑誌をめくりつつ、宇宙のなりたちなんか、今日の桂の駅員の笑顔なんか、とても好きだったひととの初恋とそのときの自分の感情のTVチャンネルみたいな単純さとか、思いつつ、風呂と詩想に浸るとき、ベータ→シータ→アルファと変化する脳波を感じるのです(なんのこっちゃ!)。
 もとい、その至福感は代えがたく、たとえ『風呂喰い』が日本の刑法上問題が発生しても、レジスタンスに身を投じ、地下で喰い続ける所存でありまする。風呂に入れなくなるかもしれないけど…(笑)。母胎回帰という感覚を抜くとこの至福感はあれに似てるなあ。給食で余ったゼリーとかを10人くらいのジャンケンで勝ち取ったりして、いやさ、負けたとしても、学校でそういう素敵なお菓子を食べることへの至福感、ささやかなれど代え難い設定ですな。家にゼリーあっても「ああ、おいしいなあ」くらいのもんだったなあ。
 ちなみにどれくらいマザコン度が低いかというと18歳で大阪へでてきて秋口に孟母から電話がかかってきた。「あんた!ちょっとは電話くらいしてきたらどうなんや!ホームシックとかないんか!」と唸られ「…うーん、正直、まったくないわー」と答えたほどです。孟母は電話からすこし離れ、戻り「…そんならしょうがないね」とつぶやきました。これを一般に親不孝なのだと知ったのはつい最近のことであります。とほほ。
| 近藤和見 | 2008/12/06 1:52 AM |
 書いて読み直したらなんか言葉足らずの文章になってしまいました。コメントは修正できないので、どうか想像でいわんとするところを補完してもらえますでしょうか?^^;

 悪しからずや。
| 近藤和見 | 2008/12/06 6:03 AM |
たくさん思い浮かべながら、とっても楽しく読みました◎
わたしもお風呂食い禁止法が出来た日にゃ、レジスタンスに全霊を注ぎます。(ちなみに冷凍みかんもおいしいのです)

| みるくん | 2008/12/10 12:05 AM |









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