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【YANAGITA】日記-『フライヤーを思う日々』と『インスタントラーメン』について
◎フライヤーを思う日々

 最近、文章が重くなっている。そんな自覚が芽生えたので、今節は軽みを意識して書いてみたい。

◆10月22日(日)
伯父さんと このあとに、我らが貧しい食生活を書いてしまうので、先立って心配されないよう報告する。
 伯父さんにご馳走になった。良い栄養・滋養、温かみをもらったことよ。ありがとうございます。
 連れて行っていただいた店は、桂の、知る人ぞ知る鶏肉料理のお店らしい。伯父さんの話に違わず素晴らしくおいしかった。最近、高性能デジタルカメラを親戚筋にいただいた(方々、本当に世話になってる)ので、お店の許可を得て、バチバチ撮ってきた。ときおり見かける近視眼的風景に、女の子が携帯電話でバチバチ料理を撮ってる様子がある。「何が嬉しいのかね、まったく」と『キャプテン(ちばあきお)』の五十嵐のように厭味のひとつも出ようというものだが、もう僕は、彼女たちを馬鹿にすることはできない。
 艶のある女将さんと一癖ありそうな親父さん(夫婦ではないらしい、その密やかさが良い)が調理をしている。「劇団の子、連れておいで」と誘っていただいたので、役者の栄英里香嬢と桂に家が程近い衣裳のS島嬢を連れて行く。連れて行ってあげようと思っていたスジョン君は、用事ができて連れて行ってやれなかった。
伯父さんと みんなでビールと焼酎をたらふく呑んで、僕はすっかりオダをあげてしまっていた。23時を過ぎて、女子を帰らせ、伯父さんとタクシーに乗り、見送ったあと、僕はひとり、四条の盛り場へ。…嗚呼、またやってしまった。大事なことを忘れていた。『呑み足りないと思った時、おまえはすでに、…呑み足りている』の法則を。あちょー。

 古今東西、酒と反省は、とても仲が良い。
◆10月末日あたり
ずっと、1月5日〜1月10日の6日間、昼夜連続12回正月公演【YANAGITA】!!フライヤー準備作業をしていた。

今回もLowo=Tar=Voga公演にたくさんの法人・個人のみなさんに賛同していただき、協賛をいただきました。この場であれですが、本当にありがとうございます。末代まで感謝します。

BABYLONということで、ミッテラ会館B1『BAR BABYLON』にて、マスターBONJIN氏に協賛のお願いに伺っているところ。去年の正月公演【Ato-Saki】では、『出張BAR BABYLON』を劇場内に開店してくれた。ちなみに僕と彼は31歳である。同年生まれのヨシミで僕は、クヨクヨし始めたら彼に愚痴をこぼしにいくことにしている。人の話を良く聞いてくれるのだ。彼はこう見えてしっかりしているので返答も確かである。僕は大いに尊敬しているのである。

◆11月4日(土)
ようやく、フライヤーの入稿を終えた。
しかし、まぁ、毎度まいど、(反省しても)変わらぬドタバタスケジュールではあったが、愚痴もいわず(こころの叫びは聴こえたが)バッチリ完成してくれた敏腕デザイナー北川克也・瞳両氏、および、素晴らしい絵を描いてくださった(絵だけで泣ける)足田メロウ氏に感謝。良いフライヤーを作ることができたと思う。
【YANAGITA】フライヤーを送ってくれ、とお思いの方は、
Kondo.kazumi@lowotarvoga.net
まで、eメールにお名前・住所を明記して送ってください。

◆11月6日(月)
上に書いたのは本フライヤー(A3版)のこと。DM用フライヤー(大判ハガキ)がヴォガ邸に到着。思わず唸ったことよ。カフェに置いてたら僕は必ず手にとってしまうだろう。そう思えるのは公演に先立つできごととして仕合せである。毎回、Lowo=Tar=VogaからDMやフライヤーが届く方には今回も、無条件でお送りできる。万事順調である。
 昨夜は役者が数人、徹夜で宛名シールを張っていた。ようやった。よって、DMはチケット発売日(11月10日)までに、みなさんのお手許に届けられると思う。しっかりした大判ハガキということで、本フライヤーとはまた違う印象である。是非、楽しみにしていただきたい。ご期待あれ。


◎インスタントラーメンについて

もう、かれこれ20年は経つか。
インスタントラーメンに突っ込み、入れ始めたのは。

 ここで言うインスタントラーメンは、いわゆる袋ラーメン(以下、袋メン)のことである。袋メンはカップラーメン(以下、カップメン)に比べて安い。そして、その安さの要因は具が、ろくすっぽ入ってない(スープの粉にちょっとネギ、無くて怒る人がいるならちょっと人間の器が小さすぎて面白い。だから、僕は『瑣末なことでシッカリ怒る人になるべきかもしれない』と思った)ことにあろう。だから、お好みの具材を入れることができる。だから、栄養面も補完できる。それは利点である。あまり好きではない具や、カスカスじゃないか、という具に悩まされないという点で、袋メンはカップメンに対して大きなアドバンテージを持っているのだ。だからなんなんだ、と自分でも強く思うわけなのだが、個人的にはカップメンさんより袋メンさんに軍配をあげたいのである。あえて『さん付け』で呼んだ。
 と、特段な書き方をしたが、毎度まいど、袋メン(仮にサッポロ一番味噌ラーメンとしよう)を調理しながら突っ込むことがある。まったりとここに書くことにする。

 僕は割合に几帳面である。しかし残念ながら出さなくていいタイミングで出てしまう几帳面な男である。殊にインスタントラーメンの調理に対しては花火職人なみに几帳面、かつ慎重なのだ。この慎重さを他に使いたいが、仕方がない。無理なものは無理なのだ。
 僕はラーメンが食べたいと思う。キッチンに行く。まず僕は袋を手に取る。無論、その袋は袋メン(仮にサッポロ一番味噌ラーメン)である。これはヴォガ邸メンバー『ぼうや』ことスジョン君所有の食料である。僕はそれを勝手に食べようとしている。いわば『先喰後承諾法』である。あとから「いただきました」と言うのだ。ローカルな、あまりにもローカルな経済論理に基づいた午前4時の凶行なのだ。完全にばれる犯罪である。僕がのち、スジョン君に承諾されず、京都府裁に訴え出られた場合は「どうにも腹が減っちまって、しょうがなかったんです」と、裁判官に情状酌量を乞うしかない。
 さておき、僕は袋メンを手に取った。いまどきの袋メンにはご丁寧な切り口がある。使い方を間違っている気がするが、「上げ膳据え膳」と僕はつぶやいた。僕は『ウマい話恐怖思想』を煩っており、こういった切り口は一切使わないことにしている。もし切り口を使ってウマく開封できなかった時の自分の心情を考えると、背筋に震えがくるほどだ。だからハサミを取り出す。僕はハサミを使って開封する。

(中略)

 沸騰したお湯には、鮮やか色のホウレン草が泳ぎ、シイタケは水族館のラッコのように沈んだり顔を水面に出したり遊んでいる。僕は頬笑む。心の声が会話する。『メンは?うん、アルデンテだわ。頃合いだね。スープの粉末、入れよっと』ウキウキしてくる。なにせ僕は、サッポロ一番味噌ラーメン、に良い思い出しかないのだ。
 スープ粉の袋を手に取る。端っこを人差し指と親指でつまみ、ハエの羽ばたきの様に振る。現実には鳴らない「シャカシャカ」という音が聴こえるくらい、僕は振る。この行為は遠心力という力学によって、片側に内容の粉末を寄せるためである。常識とはいえ実に周到な準備ではないか。そして、片側に内容物が寄せられた銀色の、赤色でなんやかんやと書いてある、袋を持ち、ゴミ箱の上へクレーンが動作するように移動し、ハサミを使って、味噌スープの素を開封する。「ぱちり」と、僕にはまたも、聴こえない音が聴こえた。封はスッパリと切り落とされた。切り口は、まるで優等生の学ランのように襟を正している。そして、クレーンは動く。今度はメンとホウレン草とシイタケが煮えた鍋の上へ。懐紙に載せた龍角散を咽喉に滑らすが如く、僕はスープの粉末を一気呵成に鍋へと注ぎ込む。
 …ひと煮立ち。完成。あらかじめドンブリに溶いておいた生卵めがけて、完成したラーメンを注ぎ込む。そして、お箸をドンブリの底まで浸して一度持ち上げる。これで生卵はほどよく固まる。それをテーブルに運んで…『おや?待てよ。尿意?好物を前に緊張してしまったようだ。我ながら小物だのう。ま、良い。待っておれよ、サッポロ一番味噌ラーメン』と、心の声は悪代官風に語り、僕は足早にトイレへ向かう。
 『ふう、嗚呼、至福である。ごちそうを前に、トイレ。至福である、なんちゃって。ん?…おや、これは?』と僕はクンクン、鼻を鳴らす。味噌の香り?キッチンから離れてまだ香るこの匂い。味噌ラーメンの匂い、…いったいどこから?『あら〜、手、手に、指先に味噌ラーメンの匂いが付いてる〜!』と驚く僕の心の叫び。…いったい、…いつ、粉が付いたんだ?僕はあたかも『機械仕掛けのラーメン屋さん(自画像的イメージ)』のように、精密なスープ混入作業を終えたはず。少なくともこんな、団十郎のクマドリなみの、クッキリとした味噌の香りが手に付くなんて考えられない。こんなことにならぬよう、石橋を叩いても渡らぬような、ある種の愚鈍さで調理をしたのに、思いっきり、指先に、親指に、人差し指に、サッポロ一番味噌ラーメンの匂いが、染み付いてるじゃあないか。

 …ねえ、みなさん。なんとも不思議であると思いますまいか?何度試しても、やっぱり指に匂いが付くのですよ。もう20年、考えているのですよ。もう20年、染み付き続けているのですよ、味噌が。銀色の袋、赤色でなんやかんや書いてある、あの袋自体に匂いがあるのかもしれない、とか。製造過程の問題か、はたまた、いまだ完全に解明されていないという匂いを感じ取る機能の神秘か?とか。その事件が起こるとき、いつも誰かに訊こうと思うのだが、食べてしまえば、その疑問は霧散して忘却の彼方へ旅立ってしまう。そう考えると、…あのスープには忘れ薬が入っているのかもしれない。…うん、失恋の痛手も治してくれるかもしれないね。…くだらない。

 どなたか知らぬ、そんなどなたよ。けして触れてはいないはずのスープの匂いが、なぜか手に付いている、そんな経験があって、しかもその難題からすでに解放されている、そんなどなたよ。僕に、その真相、あるいは可能性の極北を教えてくださいませぬか。そういう悩みもあって僕は、粉のいらないチキンラーメンを、今日もスジョン君の食料から拝借している次第であります。

 スジョン、すまん!!
| YANAGITA日記 | 13:30 | comments(6) | trackbacks(1) |
Comments
(。・ρ・) ジュル
鳥やさん美味そう…

ちなみにちゃありぃは
チキンラーメンはそのままバリバリ食べる派。
あったかいお茶は欠かせないが。。。
| ちゃありぃ | 2006/11/07 11:03 PM |
スープの粉は細かくて軽いから
入れてるそばから湯気で舞い上がって
手に付くんやなかろうか。

克也さんも私もとりにくは大好きなんですよ。うふ。
| 北川瞳 | 2006/11/08 12:19 AM |
>ちゃありぃ殿
流石、ちゃぁりぃは力強い食べっぷりね。
『バリバリ食べる派』という派閥に興味を惹かれるね。

>北川瞳殿
その説はあるかもしれないね。
似たような意味で、味噌ラーメンの湯気から匂いが移ってるのではないか、という説も栄英里香嬢から発言(あの日記、変人全開やな、とも言われた)されたわ。
しかし、指先に強い匂いが残っている、ということにやはり言明できていない気がする。

僕もやっぱり鶏肉が好きやわぁ。
モーステ(Morning Steak)するなら鶏肉が一番!!
| 近藤和見 | 2006/11/08 2:59 AM |
I.Yさんからのメール報告で、やはり袋そのものに匂いがあるとの由。イノベーションの限界か!?
| 近藤和見 | 2006/11/09 10:09 PM |
サッポロ一番みそらーめんが食べたくなるような文章ですよね
| はさみ | 2006/12/15 1:35 AM |
>サッポロ一番みそらーめんが食べたくなるような文章ですよね。

一月に2回くらいあるんですよねぇ、無性に食べたくなることが。
| 近藤和見 | 2007/01/01 1:45 PM |









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インスタントラーメン
| ゴンの部屋 | 2006/11/07 4:00 PM |

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