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改造日記-10-口腹の欲
◇我が家の食料が尽きつつある。米びつは空っぽで、大好きな2kg800円の鳥のもも肉を貯蔵するボウルも空っぽである。切ない。でもうどんの乾麺1束、大根手乗り分、白菜ひと玉、乾燥ワカメ、などがあったので大量に白菜ばかりが入ったうどんを作った。ちなみに前ヴォガ邸(大阪長居時代)で同居していたOBの大喰らい加納ロマンくんをして「和見くんのうどんはお母さんの味がする」といわしめたほどぼくは、旨くも不味くもないうどんを作れる。

◇共同生活を営む桂のヴォガ邸(邸といいつつ豪邸ではなく、言葉の調子である)では、食べ盛りをとうに過ぎた食べ盛りが3人(鮫島を筆頭にスジョン、30歳を越えやや食が細った近藤)、存在する。いちにち5合はお米が必要で、おそらくぼくが親ならば「ひとりは里子にださなければ」と覚悟することだろう。

◇前述のうどんだが、乾燥ワカメよりうどんのほうがすくないほどである。むしろ白菜のお吸い物の具のひとつにうどんがあるといったほうがよい。貧しい食事とはいえ、ぼくにとってこういったひもじさは密やかなおかしみであったりする。「ああ、口腹の欲とはよくいったものだ」とさもしい我が心根を思うのである。それはクレイジーキャッツの唄のように「かっなしっきわっがこっころ〜」と歌詞とメロディの様子がまるで逆のようなおかしみである。腹が減ると『食べ物』か『おかしみ』か、そのどちらかを探すしかないのである。

◇こんなことには馴れっ子な我ら劇団員たちは、ポケットの小銭を勇ましくジャリジャリとこすりあげながら、ありったけで買えるだけの食べ物を購入する。そして「どうだっ!」といわんばかりにホクホク顔で家路をたどる。貧乏でも食卓だけは賑やかで楽しくありたい、と『行かず後家』のようなほろ苦さでもって、切に、思う。
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