誰かのための日記-026-東京
◆去る月の初めに東京へいってきた。丸10日間の旅である。旅の目的は数少ない。むしろ人生の課題が山積している状況のなかの上京。変な話なのだが、こちらでまとまらない考えをゆっくりとしたスケジュールの旅先で確実に結論づけようという目論見であった。

◆なにせ東京はひとが多かった。中野の商店街ですらすでに心斎橋筋商店街より栄えている。よくテレビでやる寂れた商店街のドキュメンタリーでは「特色をつくらないと」「イベントをしないと」という議論になったりするのだが、結局、その街のひとが減ってしまうといかんともしがたいのだろう。個人的にこれを、ある種のメタとして考えている。しかしながら特別街に特徴があるとも思えなかったのも事実で、街がひとをつくっているのではなく、やはり、ひとが街をつくっているのだと思った次第である。それにともない、地方都市との単純な比較として、東京に経済も政治も文化も集まっていることは、素朴な違和感として残る。そのままいくのかと。

◆【新青年】公演以降、代表の草壁カゲロヲ氏の活動休止を受け、しみじみと思い続けている。もう2年が過ぎようとしている。僕は演出家である。思っているだけではなにも進まない。ひとを集めたり、舞台のイメージを語らねば進まないのである。『表現』という意味では進めなくともよい。義務でもなんでもないのだから。しかし、一方の『生活』という面でも長年舞台に自己没我していたため、停滞している。なかなか人生とは難しいものだ。一生懸命やっても仕方ないことが多いのである。かなめはバランスなのだろう。昔からの知人・友人に会うと、驚くほど時間が過ぎてしまったことに気付かされる。たった10数年の年月でそのひとがまるで別人のように感じるのだ。ときおり自分が『天然色の化石』になってしまったように思い、呆然と立ちすくんでしまう。

◆政治の世界では世襲問題が議題に上がっているようだ。僕は以前より、とても大事な問題だと思って、ピラミッドの最底辺の僕の意見はまるで響かないのだが、近しいひとには様々、申し上げていた。僕は単純に『親族の地盤を継いではいけない(選挙区を代えるべき)』とだけ考える。これは職業選択の自由の問題をクリアした上で、本質的な公正であるべき選挙を実施するためである。政治家には政治家の実力が必要で、それが2世であろうが3世であろうがその実力があるなら納税者にとって有益である。それが実力にかかわらず、地盤をただ漫然と引き継ぐことによって、あるいはその名前だけで、他の立候補者よりも集票が有利に働くのが問題なのだ。これは投票者の問題ともいえる。ちなみに2世3世議員は血脈を継いで優秀な政治家になりやすい、という意見のひともいたのだが、僕はそれは非常に疑っている。たとえば実力を重視するスポーツ界を例にとる。現在、日本の衆議院議員の5割強が世襲議員だといわれているが、プロ野球界のなかで2世の選手がどれだけいるか?を考えると首をひねらざるをえない。もちろん、プロ野球界のなかにもごく少数の2世選手はいるが、比率が違いすぎるとは思いますまいか。父親とおなじ職業を希望しているかどうか、など統計の取りようもないので、これは私見に過ぎずただの印象である。基本的に2世議員だろうがなんら問題はない。むしろ大事なのは、プロ野球選手あるいは政治家の息子(政治の場合は娘でもよいのだが)として生まれ、おなじ職業に就こうとするときのプロセス。競争の厳しさへの公平性である。その選挙区で、よりよい政策・理念・実行力がある人物が当選して欲しいのだ。むしろ社会全体が世襲社会であっても、少なくとも政治家だけは選良であって欲しいのだ。

◆と、ながなが書いてみた。世襲議員のことについて考えたのは3年ほど前かであろうか。僕はそのとき孔子の本を読んでいた。

「先生がもっとも嫌いな人物とはどのようなものでしょう?」と弟子。
「先祖代々の跡目を継いで自分ではなんの努力もしていないのに安全な場所から、夢をもって努力してもなかなか芽のでない若者を嘲り笑うような人物が、わたしは心底嫌いだ」と子は答えた。(僕の意訳である)

3年前、この文章を読んでなぜか涙がにじんだ。そしてテレビのニュースに映る傲慢な政治家の顔を見たのだ。

◆そして、なぜ僕は東京の旅日記なのに世襲議員問題をながながとりあげるのか?それは10日間の旅で『世襲議員が減らなければ東京の一極集中は続く』というマイ理屈を発見したからである。だって地盤がどうのこうのといいながら実は彼らは生まれてこのかたずっと東京暮らし。東京のおぼっちゃまなのだ。東京大好きな世襲議員が経済も政治も東京から引き離すわけがない。『地方分権』なんて地方出身の議員しか真面目に取り組んでいないのが実情。そもそも世襲議員は若い頃から知り合いだから結託してる。地方から血脈なく頑張って当選したひとで、のし上がってくるひとたちはやがてどこかで足をすくわれる。世襲議員は結託して世襲議員コミュニティでないひとの頭を叩く。仲間外れごっこは世の必定である。槐より始めよ、という言葉もある。現代日本の社会構造が封建社会でないということを示すべきは、まず政治家ではないだろうか。

◆嗚呼、しかし、人生の問題が山積の、このちっぽけな僕の、東京でまとめた考えの結論が、まさかの『世襲議員問題について』だとはっ!天の啓示の思し召しと受け入れ、僕はある種のメタとして、今後、無理やり参考にしていくしかない、そう思った次第である。

◆東京では黒テントの初日で忙しいのに付き合ってくれたA君、お寿司をごちそうしてくれた永遠の美少女Mさん、に感謝。グラインダーマンのT氏は上野を案内してくださり家にも泊めていただいた。Nさん、G君、G夫妻、酒うまかったね。そして友人H君にとりわけお世話になった。H君には僕の予定の破れを全部フォローしていただき大変迷惑をかけた。新たな一歩を踏み出そうとする『天然色の化石』は深く感謝する。そのことを末尾において、旅の報告としたい。
| 誰かのための日記 | 08:02 | comments(3) | trackbacks(0) |
誰かのための日記-025-【Kの法則】その3
◆おひさしぶりです。わたしが近藤和見です。

◆昨日、24日に大阪は森之宮青少年会館パブリックスペースでおこなわれた一人芝居コンテスト『サクゴエ・ラボラトリー』で、ヴォガの役者、ハ・スジョンが出場し優勝することができた。わたくし近藤は、作・演出・音楽で参加したのだが、この優勝はスジョンくんの表現のチカラである。先日も関西でキャリアを積み上げてきた劇団『遊劇体』のキタモトマサヤさんが演出されていた芝居に出演して、いい勉強になったようだ。それらを着実に実力に変えてきたのがわかって、しみじみ、嬉しく思っている。

◆わたしのほうはここ最近、ミュージカルのアートディレクターをやらせてもらったり、劇団『黒テント』の役者さんと話して刺激をもらったり、多感な十代から毎日のように遊んでいたIさんとヒサカタぶりに話して新鮮な気持ちになったりで、おおむね元気である。

◆そのおおむねの元気さをもって来月頭には東京へ(貧乏ながらも)いってみたいと思っている。来年には東京で公演をうちたいのだ。関西でなにかを達成したわけではないのだが、挑戦してみたいのだ。冒険に似た小旅行。顔見世行脚をしたい。東京の知人・友人・仲間のみなさん、滞在中よろしくお願いします。

◆というわけで、ヴォガはいま、急激な変化を求めている。これから新しいことにチャレンジする前に、ヴォガの集団としての変化を楽しみたいと思っている。ともない、新人の役者を募集し始めたので、興味あるひとは連絡くだされ。

◆そうそう、忘れた頃にやってくる熱病のような存在である[コードネームK]と名乗る謎のアマチュア人類学者から、みっつ目の法則が送られてきた。クリーム色の洋便箋にとても太い文字で書かれたその法則、その言葉。ともすれば怪しげな【Kの法則】である。その力強い文字は「我、自信あり」という主張なのであろうか?

【ウール100%のセーターがチクチクするひとは赤ワインで酔いやすい】

◆文字が太すぎて%という記号の丸がつぶれてしまうほど、自信がある模様。わたしはウールに弱く首などチクチクする性質で、そんなわたしは確かに、赤ワインが他の酒より比較的酔いやすい。さてみなさん、今回の法則はいかが思われたのだろうか?[コードネームK]と名乗る謎のアマチュア人類学者。その正体を知る者はいない…。

◆なお、コメントに不規則なものがときおりありまして、承認制にさせていただきました。書き込み自体は嬉しいのですが、舞台人・表現者としてブログを書かせてもらっているので、個人的な連絡は、サイドバーにあるプロフィールに載せてあるメールに送ってください。承認制といってもほとんどスルーで通りますので、またジャンジャン書き込みもしてくださいな。悪しからずや♪
| 誰かのための日記 | 22:19 | comments(9) | trackbacks(0) |
誰かのための日記-024-【Kの法則】その2
◆痩せたいと願う今日この頃、近藤和見です。[コードネームK]と名乗る謎のアマチュア人類学者からふたつ目の法則が送られて来ました。なるほどっ!わたしはヒザを強く打ったのであります。

【携帯ストラップを3つ以上ブラさげているひとはディズニーが好きだ】

◆「追伸☆ストラップがディズニーでなくとも(たとえひこにゃんであろうと)」と送られてきた手紙に書いてありました。ため息がでるほど、どうでもいい法則であります。
| 誰かのための日記 | 10:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
誰かのための日記-023-【Kの法則】その1
◆こんにちは。このところ無駄なハイテンションを維持している近藤和見です。どこかに行きたくてそわそわと、じっと座っていられません。大人の多動症なのではないかと人生を恥じる毎日であります。座力を問われるアラブならすでに村八分かと思われます。

◆ところでみなさん、【Kの法則】というものをご存知だろうか?それは、[コードネームK]と名乗る謎のアマチュア人類学者があまねく事象をその独自の法則化で読み解くといわれる動物行動学的法則である。わたしが感動した代表的な【Kの法則】を今後紹介してゆきたいと思う次第である。それはこのようなものである。

【コーラ500mlを一気飲みできる者は高山病にかかりにくい】

◆どうでしょう?この飛躍ぶり!江戸の敵を長崎が討つほどのっ!しかし、「なんだこれは」とあなどるなかれ。もし富士山登山にでもいかれるとき、くっきりとわかれる高山病罹患者と非罹患者。非罹患者の全員がコーラ一気飲みできる、ということではなく、コーラ一気飲みできるひとの多くが高山病にかからない、ということなのである。それは[コードネームK]の丁寧なサンプリングによって判明している。考えてもごらんなさい。いざ高山病にかかってから対処してもこれはもう手遅れ。呼吸困難、寒気、震え、頭痛の責め苦。これはコーラ一気飲み能力であらかじめ判断しておくのがよろしい。頭痛薬をあらかじめ服用したり、多めに携帯酸素を持っていったりできる。

◆わたしは富士山から無事帰り、高山病にかからなかったというひとを探し出しては不敵な笑みを浮かべながらコーラを手渡し「一気飲み、できますか?」と聞く。彼らはなにくそ魂というのか、眉を怒らせそれを飲み干す。一気に。

◆【Kの法則】『コーラ500mlを一気飲みできる者は高山病にかかりにくい』の科学的論拠を説明するのは骨が折れる。なぜならば[コードネームK]はざっくり法則は語るが、それ以上、多くを語らないのである。クールである。わたくし個人の考察によると、低酸素状態の血液は赤血球の増加を示すこと、また、大気中の酸素含有量が少ない場合、肺胞から逆に酸素を奪われること(仮に大気酸素21パーセント含有である場所から16パーセントの場所に移った場合、5パーセントの酸素を奪われるという反応が起こる。このため酸素の含有量が少ない場所ではひと息で卒倒することもある)、のふたつがファクターであるように思う。男性において薬指が人差し指に対し長ければ男性ホルモンであるテストステロンが比較的多いことを示す、というような意味である(週刊文春:竹内久美子『わたしが答えます』より)。これらがコカコーラ一気飲み能力と密接に関わると思うと、わたしの小さなドキが激しくムネムネするのである。むろん、疑うことなく【Kの法則】が正しいことを前提にしている。

◆謎のアマチュア人類学者[コードネームK]。その正体を知る者はいない…。
| 誰かのための日記 | 18:22 | comments(6) | trackbacks(0) |
誰かのための日記-022-今年の抱負
◆2009年となり代わり、初日記でござい。ぱちぱち、ぱちん。

◆これを、深読み、というのでございましょうか、ユビキタスともユビキポン酢ともいわれるインターネット網。世界中のありとあらゆる新年のごあいさつが、押し合いへし合い悲鳴をあげ、どういうネットの配線の伝播の具合なのか、わたしのこの仄暗い灰色の脳細胞にその絵が、薄目ほども浮かばない、けれど恐らく深刻な、世界は情報の混雑を来たしていると手前勝手に思い込み、たとえば電車内では声を発せずパントマイムで意思疎通のマナー、そんな公共精神だけを自らの矜持としている手前といたしましては、大道を行く世間様に大いに小さな気を使いまして、ようやくここで初日記とあいなった次第。もちろんその基準たるデッドラインは『成人の日』でございました。

◆申し遅れました、わたしが近藤和見です。もはや「おめでとう」というより「あけましてありがとう」という心境であります。尊敬するアーティストは上岡龍太郎。趣味は彦根城の石垣を数えることであります。新年ということで、思い切って自分の写真を載せてみました。恥を忍んで生きております。飼い犬に頼み、くだんの最新型携帯電話機の写真機能を使いわたしを撮らせたのでありますが、おりからの冬型の気圧配置の影響で、いわんや、もちまえの乾燥肌は真っ赤な荒野であります。熟考の末、セピア、というエレジーな色見にいたしました。飼い犬は「わぉん」とささやかに吠えたのであります。昭和の小市民といたしまして、写真に撮られることがあまりなく、緊張でやや厳しい眼つきになったことをあらかじめお詫びします。アイアム、メランコリー親和型、ざっ辛いと…。

◆そんなわたしでありますが、みなさまと同様に、毎年『抱負』なるべきものをこしらえております。せっせと。過去、20代での最多トップ抱負は『スレンダーなボディをつくる』でありました。それは、25歳より『性感帯の拡大』をひとつはさみ、のべ4回採用されたキラー抱負でありました。そして30代になりましてわたしも社会的な視野を持てるようになり、落ちない脂肪もあるという事実にも狼狽し、抱負は多様化してゆきました。数え30歳は『大きな声で返事をする』という、ともすれば忘れがちなダイレクトコミュニケーションに関する抱負。思えば質問の声より大きな声で返事をしてはいけないことを学んだ1年間でありました。数え31歳は『銀行を信用しない』でした。急転するグローバル経済のなかで、このみみっちぃ生活をいかに防衛するかをテーマにした、そんな抱負でした。とても不便でありました。数え32歳は『整髪料を上手に使う』という社会人の第一歩ともいえる身だしなみについての抱負。天然パーマの生かし方、と言い換えることもできようかと思います。そしてついぞ去年の数え33歳。キッパリ『くよくよしない』という抱負にしました。「くよくよしないぞ〜、くよくよしないぞ〜」と高らかにシュプレヒコールを挙げました。しかし或る日突然、抱負界の印象派、といったボンヤリした抱負であることに気付き、愕然。よろよろと激動の写実的2008年を乗り越えたのでありました。めでたしめでたし。

◆で、数え34歳という数字的になんの節もない本年の抱負は、ズバリ『タバコをやめる』であります。昨夜からジョギングも始めました。飼い犬は「わぉん」とひそやかに吠えております。「あれ?年初にタバコ吸ってなかったっけ?」という方、記憶違いだと思います。いっそわたしを忘れてください。でもさ、もう全然吸ってないんだからっ!

◆なぜか不思議なくらい吸わなくても平気なのです。オバマさんが大統領選出馬するにあたって奥様と禁煙の約束したそうです。あちらは世界の大きなお話だけれども、こんなトウヘンボクにも決意することがございます。本年は禁煙を契機として成し遂げたいことをしっかり行動したいと思っております。だからやめられたのだと思います。古今亭志ん朝さんは立派な噺家になるために大好物のウナギを断って、それは親族が「志ん朝はウナギが嫌いなのだ」と勘違いするほど徹底して断って、研鑽を積んだのだと聞きました。比べるのも失礼ですが、わたしもかくありたいと願うのであります。

◆過去のアーカイブが消えてしまって自分で正確にわからないのですが、おそらくこのブログは今年で8年目だと思います。ブログなんて呼び方などまだなかった時期に始めました。勝手連として始まっていた非公式ページの管理人である柴田女史(心底、感謝!)から「日記書いてもらえません?」と依頼されたのです。そして数年前より柴田女史の許可を得て、このブログのコンテンツを非公式サイトから公式サイトに移行し現在のかたちになりました。日記というには飛び石ですが、これからも非徒然日記として書いていこうと思います。できるならば我が雑文におつきあいいただいてる方々ともっと交流していきたいと思っております。本年は皆さんから、もっともっとコメントいただけたらと幸いです。なにか思うことがひとつでもございましたら是非コメントくださいませ。嗚呼、悪しからずや。

◆ともあれ、本年もよろしくお願いします。平に。
| 誰かのための日記 | 13:18 | comments(8) | trackbacks(0) |
誰かのための日記-021-竜王と名人
◆今日は頭痛がひどくてずっと横になっていた。風邪かなあ?ちょっと熱もあるみたい。生活もあまり上手くない状況。家族はぼくだけ断絶状態、犬は鳴き、嵐は屋根を飛ばし、酒はのどに沁みる。これすべて天罰じゃないかと、内心、グズる。

◆12月18日、将棋界では誰かがシナリオを書いたような、そんなエポックメイキングな出来事があった。竜王戦七番勝負の7戦目、竜王渡辺明対挑戦者羽生善治名人の戦い。大決戦である。そのシナリオが面白いところはまず、お互いに永世竜王(引退してから名乗る名誉称号、連続5期あるいは通算7期保持が条件)をかけた勝負であること。すでに偉大な棋士である羽生名人であるが、今回永世竜王になると7つあるタイトルすべての永世称号を取ることになり史上初の永世7冠の保持者となること(過去全タイトル7冠を保持したことがあることから2度目の7冠といわれている)。そしてなにより棋界最高位である竜王を次世代の天才、渡辺竜王を争うこと。俗に羽生世代、渡辺世代と呼ばれている2者の代表が直接戦う、これ以上ないシチュエーションなのである。

◆はじまってみれば羽生名人が3連勝を果たし、棋界スズメはさじを投げた。「もう永世竜王は羽生のものだ」と判断したのである。それは将棋界最大のジンクス『3連敗4連勝を成しえたものはいない』という単純な統計からである。囲碁の世界では6度あったらしいが、将棋界ではこれまで1度も記録されていないのだ。そして人気絶大の羽生善治という存在を敵にまわす渡辺竜王は四面楚歌の状況。渡辺明24歳、3連敗後のその心中、察するに余る。ところがジンクス(統計)やタブー(権威)の存在など無いが如く、4連勝した。羽生名人からタイトル戦で3連敗4連勝できるなんてだれも想像すらしなかった。将棋界すべてのひとがのけぞる驚愕のラストシーンだった。

◆その最終局、渡辺さんも羽生さんも応援していたぼくは、どちらが勝っても嬉しいし悔しい。だから勝負の顛末よりむしろ、大勝負に向かうふたりの佇まいに注目した。その様子は28日23時よりTBS系『情熱大陸』で放送するそうで、興味がある方、観て欲しい。

◆もしかしたら羽生さんの本当のライバルが現れたのかもしれない。大山15世名人の真のライバルが升田幸三ではなく中原16世名人だったように。しかし渡辺さんは周囲の期待通り大きく成長している。あんな風にクールな雰囲気なのに、なぜかとても熱いものが伝わってくる。確かに羽生さんのようにかっこよくはないけど、年齢を重ねるうちに味わいが深まるだろう。今回のふたりの戦いはこれから続くであろう長い戦いの始まりである。渡辺×羽生という黄金カードを空想する。わくわくと胸が躍る。ぼくはとても楽しみに思う。

◆将棋の文筆家であり批評家である河口俊彦7段は、当時15歳だった渡辺竜王のデビュー戦で、その才能に感じ入りこう書いた。いわく「諸君!脱帽せよ!」。先見ある河口7段の言葉はいま、9年の時を得て現実になったのである。
| 誰かのための日記 | 08:13 | comments(6) | trackbacks(0) |
誰かのための日記-020-サヨウナラジオ
◆タイトル変えてみました(苦笑)。

◆去る12月9日、おこなったラジオカフェ最終回。ブログの宣伝だけでしたが、たくさんお越しくださって嬉しかったです。45分番組で2時間の録音という暴挙でしたが、なんとか終えました。なんとか終えたとはいえ、スタジオとは勝手が違い、難しかったでありまする。出来上がりではBGMが流れていると思うけど、本番は無音で収録。あれって結構やりにくいのね、とほほ。でも劇団の役者も集めて大団円的な最終回が欲しかったのです。いわば後悔なき公開録音をしたかったのであります。まぁ、実質的な最終回は11月14日放送分ということになりますねぇ。ラジオカフェスタッフ、ディレクターさつき女史、エンジニア・ディレクター島田氏の編集に期待します。あれどうやって編集したんだろか?来年にはアップされる予定です。

京都79.7ラジオカフェ『Wave factory』アーカイブス

◆忘年会や忘年会のようなものが続き、超胃腸不調でありまする。最近はお酒も控え、すくなくとも外向けの体調はよくしたいと思っているので、気をつけよう。

◆今日は『mama!milk』さんの大阪ライブがありました。レコ発ライブということで盛況のようです。どうだったのかしら?いきたかったのですが、超満席だったようで、今回は遠慮しておきました。ぼくは前回の京都のほうで伺ったのでドントマインド。アートコンプレックスでの京都ライブ後、打ち上げで赤色のワイン、ボトル丸ごとごちそうになりました。感激です。清水氏に「また何かやろう!」と握手していただきました。ほんとに有り難いこと。必ずいい企画考えてみせます。

peipei
◆iphoneは頑張っていますよ。でもまだブログにインできないのでPCから書き込んでいます。写真は携帯で撮影。今日の写真は『ペイペイ(北北)』。ナンナンとは兄弟ですが、秋口にバリカンで丸刈りにしたのでおなじシーズーには見えないですね。写真では解らないのですが、犬としてはちょっと変な動きをしたり、めっちゃ愛らしいのです。ま、ストレンジ犬でありまする。
| 誰かのための日記 | 00:38 | comments(2) | trackbacks(0) |
誰かのための日記-019-本日、最終回
◆本日、ラジオカフェ最終回の収録です。詳細は【017-革命前夜】参照してくださいな。45分の収録だというのに、2時間収録します。なんで?うふふ。
それは、もっとベラベラと喋りまくりたいから、でおます。

◆そうそう、最新版もアップされております。いままででいちばん楽しめる内容かもしれません。『22歳の別れ』も唄いました。2番くらいからギターがよれていくのもいつものご愛嬌。嗚呼!悪しからずや。

京都79.7ラジオカフェ『Wave factory』アーカイブス

◆iphone、来ました!使いにくいのは間違いない!といいつつ楽しくてトイレにいくときもイヤホンつけてルンルン走り、になるくらい嬉しい!はやくも春が来ましたよ、恥ずかしいくらい…

◆で、iphoneの操作もなれてきたのでそろそろブログを携帯からアップしようとしたら、なんと!管理者ページのアカウントやパスワードを完全に失念。とほほ〜、と管理人(近藤)の管理をしているアートデザイナー北川克也氏に確認しておりまする。

◆ブログを携帯から書き込みできたら写真とかもすいすい載せれますねぇ。楽しみだ。とりあえず実験してみないとね。iphone、結構、できることとできないことのギャップが激しいみたいなので。できなかったら…、いや!考えたくないっ!

◆ということで本日、思いっきりギターで唄ったりピアノ弾いたりします。劇団の面子も集まって、なんかします。お楽しみにぃ♪

nannan-001

◆写真はぼくの部屋で撮った『ナンナン(南南)』です。にひひ♪
| 誰かのための日記 | 12:38 | comments(2) | trackbacks(0) |
誰かのための日記-018-この夜
◆昨日のことである。なんだか突然、パスタが食べたくなって朝昼晩と3食連続でおんなじパスタをつくって食べた。つい先日、絵描きであるTN女史に「パスタは怖い」と肥満へのおそれを語ってきたところなのに。今日気がついてみたら、こころなしかお尻が大きくなっているように思え、となりで寝ていた犬2匹に「押して押してここ!」と尻マッサージを要求し、首をかしげきょとんとしている犬2匹を尻目に、サイドテーブルの紅茶を飲んだ。パスタは、いやさ、食べ物はカロリーである。

◆と、この夜、カロリーに思いを馳せながら風呂に入った。みかんをいっことスライスチーズいちまいを入浴しながら、つまみつつ、考えた。すると、梅田や東京の都市を埋め尽くすひとびとの絵が浮かび「あのひとびと全員のカロリーをまかなってるんだなあ、この社会システムは」と思った。われは胃袋なり!ですな。無論、自給自足でなく、お金の価値交換で生きているのだから、その時点ですでにシステムである。その国の食料の量が人口の数に対して担保しないと飢餓が起こる。でも日本の食料自給率(カロリーベース)は50%もないらしい。足りない分は食料を輸入してまかなっている。

◆と、この夜、風呂に手をふやかしながら食料自給率のことをつらつら考えていると、とても似ているたとえを発見した。それは『金本位制』である。

◆『金本位制』を本格的に説明すると長いので、簡単に考える。いわゆる固定相場制の一種である。そして自国通貨と金(ゴールドです)平価の交換比率で、各国の通貨当局は金の価値の総量と合致した兌換紙幣を発行する。それをでっかく考えると『世界経済の規模(パイ)は世界に存在している金の総量に比例する』のである。平常時にはインフレ・デフレに対する引き締めなども容易で優秀な政策レジームと思われる。だってね、金平価1億円持ってたら1億円なんですよ。しかもほとんどが政府に握られてるから、投機的な上がりも下がりもほとんどない。国から金が流出入するときは国家同士の決済である。それを金自体で行う。たとえばその決済が収入だとすると、その金平価に基づいた額の兌換紙幣を国内に発行でき、その国のマネーサプライは潤い、銀行は民間にお金を貸しやすくなる、というわけだ。基準がはっきりしていて、いまみたいな為替の乱高下はない。ところがその後、ニクソンによってブレトン・ウッズ体制は終焉(国際通貨政策は金本位制・固定相場制より変動相場制へ移行)を迎える。これ以上は難しい話になるので止すが、さあ、その後の世界経済はどうなったのか?

◆で、この夜、『湯に溶けそうなわたしはなにを思ったか』というと、上記の『金本位制』の金を食料に代えると『食料本位制』だなと思った。かなりいいたとえだと予感し水をがぶ飲みした。『食料本位制』は世界人口と比例する。いわば食料トータルのカロリーベースが人口の総量と比例するシステムといえる、はず。金が欧米に偏在したように、食料もまた先進諸国に偏在している。…確定的なことは書きませんが『食料本位制』という言葉は結構いろんなところにイメージを飛ばしてくれるよ。たとえば世界中の食料の量に比べ人口だけがどんどん増えていき、その果てに生物学者篠崎健太郎は…、などという黙示録的社会派科学ミステリーとか。

◆金という通貨価値に対する総量への裏づけがなくなって、世界経済はどうなったのか?ある本に書いてあった言葉が思い出され、湯冷めしそうである。『変動相場制になってね、紙幣は際限なく発行されるようになった。世界経済のパイはね、人間の欲望の分だけ大きくなったよ」と。

◆で、これは相変わらずPCから書いてます。くだんの『i』のつく携帯が届いたという連絡はいまだなし。

さびしがり ゆきにころんで まわりみる


まだかなー。
| 誰かのための日記 | 04:13 | comments(7) | trackbacks(0) |
誰かのための日記-017-革命前夜
◆お久し振りでござい。近藤和見です。まずは超重要な宣伝をします。

近藤和見のWave factory
  『最終回記念!大公開録音!』
日時:12月9日20時から2時間予定
おところ:京都三条御幸町1928ビルB1カフェアンデパンダンにて
出演者:近藤和見/ハ・スジョン/他未定
参加無料(なおカフェですのでなにか注文しないと気まずいとは思います♪)

※面白ゲストも呼ぼうと思っています。なお、それ以前にフライヤー・口頭等で日時をご存知だった方々おかれましては、12月4日から9日に変更になったことをご了承くださいませ。

◆11月は粛々とお仕事に勤しむ。宝塚とOSKのOGさんたちが出演するミュージカルプレイ『情熱のパソドブレ』の助手。先日のロヲ=タァル=ヴォガ『かむあがり』を観にこられた宝塚関係の知人がそちらのプロデューサーに推薦してくださったのが縁。ダンスシーンの照明の作り様、役者の立ち振舞い、演技法、はとても参考になった。東京公演ということで、あまり宣伝はしなかったが、また次回の公演もお誘いいただけるかもしれないので、そのときは宣伝いたしまする。もちろん自分たちの公演の準備も進めながら。にん♪

◆で、数年振りの東京は4日間滞在。ほとんど毎日、ホテル(三軒茶屋)→乗り合いタクシー→劇場(下北沢)→乗り合いタクシー→ホテル(三軒茶屋)の繰り返しで終わりそうだったので、3日目から電車に乗っていくことにした。午前8時というラッシュタイムど真ん中で、ギュウギュウにされた。ここまでの混雑は東京しかないだろうな。エレベータみたいに「ブ〜!(重量オーバーでーす)」とかあったら突然ドアが開いて大惨事だなあ、と独り告ち。電車はすごい馬力。あの人数が運べるなら普段は軽々進んでいるのだね。ふむふむ。

◆公演中はずっと雑用三昧。基本的に舞台本番の雑用って25歳くらいから全然してないから新鮮ではある。けれど精神的に疲れた。それぞれの立場もわかるから、結局忍耐が必要なんだよね。どやされてなんぼの修行ですな。助手の修行はもういらないから、しないけど。

◆最近大活躍の作家KMさんに電話したら「うっそー!東京きてるん?あたし名古屋やわあ」と予想通り忙しい様子。ちょっと話したいことがあるので良かったら関西きたときに連絡してね。待ってまする。

◆商業演劇というカテゴリーで仕事して、ちょっとこれからの自分の進めなければいけない方向が見えてきた気がする。逆説的な意味で。単純なおかねの問題ではなく、ちょっと見えてなかったところがあった。組織が小さいから自分で発見していかないと惰性から逃れることができないよね。うん。なぜ我々はアンダーグランドを愛するのか、という本質。裏か表か、はこの際、重要な問題ではない。

◆昨夜はうちの役者SMの在籍する大学の先生と面談。「そのひとに会いたい」とおっしゃってるらしい。漠然とした面談に初めは戸惑いはあったのだけれど、僕なりに忌憚なくお話したところ、喜んでくださった様子。話しながら第三者的アドバイスを必要とされているのに気付く。で、食事とお酒をごちそうになり、ほくほくと帰った。ただ夕方に飲んだパブロンとアルコールが化学反応を起こして強烈な眠気、睡魔。電車で熟睡し乗り過ごしそうになったがSMにギリギリ起こしてもらった。でもオールおっけ。

◆で、なにが革命前夜なのかというと…。

◎ブログ革命前夜:写真を多用したブログになります!少しでも毎日アップできます!
◎メール革命前夜:3日に一度しか見なかったメールの閲覧を「そのつど」にいたします!返信も即!

つまり、なにが変わるのかというと、僕は、携帯電話を持つのです!本格的な携帯電話!それはソフトバンク!あたまに「i」がつく携帯電話!来年2009年の抱負「スケジュール真っ黒」に基づき、考えた結果、どうしても必要だと思ったので持つことにしたっ!当初、親父の恥じらいとでもいおうか携帯電話を持つことを隠そうかと思ったが、こんなもの隠しきれないことに気付いた。あと、おそらく、多分だけど、携帯電話って、か、隠しても仕方ない!仕方ない!スパイじゃないんだよ!着信したら番号入る!ばれる!メール送ったらアドレス入る!ばれる!そもそも、か、隠すなら、は、ハナから携帯、持たなきゃいいじゃん!…いいじゃーんじゃーん。

◆来週より携帯電話をポケットに忍ばせるあたくしですが、これからも変わらず応援のほど、よろしくお願いしたしまするぅ。
| 誰かのための日記 | 19:01 | comments(12) | trackbacks(0) |

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